6月ごろ、学校歯科健診の結果用紙を持ち帰ったお子さんの紙に「歯列・咬合」のチェックがあり、戸惑った経験はありませんか。この記事では、チェックの意味と、その後の動き方を整理します。
「歯列・咬合」判定の意味
学校歯科健診では、歯列・咬合(かみ合わせ)はおおむね0(異常なし)・1(要観察)・2(要精密検査)で判定されます。「1」は今すぐ治療が必要という意味ではなく「経過を見たほうがよい状態」、「2」は「歯科医院での精密な確認を勧める状態」です。ただし学校健診は短時間のスクリーニングであり、確定診断ではありません。チェックがついた=矯正が必要、とは限らない一方、チェックがなくても問題が潜んでいることはあります。
受診の目安——「2」はもちろん、「1」でも相談の価値
「2(要精密検査)」がついた場合は、かかりつけの歯科または矯正相談に対応する歯科医院を受診してください。「1(要観察)」の場合も、前歯の生え変わり期(6〜8歳ごろ)であれば一度専門的に診てもらう価値があります。この時期はあごの成長を利用した対応の選択肢が最も多い時期だからです。開始時期の考え方は成長期の矯正治療はいつから?で詳しく解説しています。
歯科医院での相談の流れ
- 視診・問診——健診結果を持参し、気になる点(癖・呼吸・発音なども)を伝えます。
- 必要に応じて精密検査——レントゲン等で歯の生え変わりの状況・あごの状態を確認します。
- 方針の説明——「今は経過観察」「時期を待って1期治療」「早めの対応を推奨」のいずれかの見立てと理由の説明を受けます。
「経過観察」と言われたら
経過観察は放置ではありません。生え変わりと成長を定期的に確認しながら、介入のベストタイミングを待つという積極的な管理です。半年〜1年ごとの定期チェックの提案があれば、それに乗るのが安心です。逆に、その場で高額な装置の契約を急かされるようなら、他院の意見も聞いてみてください(相談で聞くべき10の質問参照)。
まとめ
健診のチェックは「不安になるもの」ではなく「専門家に診てもらうきっかけ」です。谷町四丁目・天満橋エリアで小児矯正の相談に対応する医院は小児矯正ガイドにまとめています。
健診でわかること・わからないこと
学校健診は照明・時間・器具が限られた環境でのスクリーニングです。目で見てわかる歯列の乱れ・かみ合わせのずれは拾えますが、レントゲンでしか見えない問題——埋まったまま生えてこない歯、先天的に数が足りない歯、生え変わりの遅れ——は健診では見つかりません。「チェックがなかったから安心」と言い切れないのはこのためです。生え変わりの時期に一度、歯科医院でレントゲンを含む確認を受けておくと、見えない問題の早期発見につながります。
よくある質問
Q. 健診の紙に「受診報告書」がついてきました。必ず提出が必要ですか?
A. 「2(要精密検査)」の場合、受診結果を学校へ報告する様式が付属することが一般的です。受診した歯科医院で記入してもらい、学校へ提出してください。運用は学校により異なるため担任・養護教諭にご確認を。
参考情報
- 公益社団法人 日本矯正歯科学会 jos.gr.jp
- 公益社団法人 日本小児歯科学会 jspd.or.jp
- 厚生労働省 健康づくり支援ネット kennet(歯・口腔の健康) kennet.mhlw.go.jp
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。治療の適応・費用は検査・診断に基づき医院ごとに異なります。受診の際は必ず各医院に直接ご確認ください。