「矯正は子どものうちにするもの」というイメージは、今では過去のものになりつつあります。目立ちにくいマウスピース型矯正装置の普及もあり、30代・40代から矯正を始める方は珍しくありません。歯と歯周組織が健康であれば、歯列矯正に年齢の上限はないとされています。一方で、大人の矯正には成長期とは異なる注意点があります。
大人の矯正と子どもの矯正の違い
成長期の矯正はあごの成長を利用できるのに対し、大人の矯正はすでに完成した骨格の中で歯を動かす治療です。骨格的なずれが大きい場合は選択肢が限られることがありますが、歯の位置の問題であれば年齢を問わず改善を目指せます。歯の移動のスピードは個人差があり、成長期に比べてやや時間がかかる傾向があるとされます。
始める前に確認したい3つの注意点
1. 歯周病の管理が前提になる
歯周病で歯を支える骨が弱っている状態で歯を動かすと、症状を悪化させるおそれがあります。大人の矯正では、歯周病の検査と治療・管理を先に行うのが原則です。矯正相談の際に歯ぐきの状態も必ず診てもらいましょう。
2. むし歯・かぶせ物との調整
治療済みの歯やかぶせ物・インプラントがある場合、それを考慮した治療計画が必要です。インプラントは矯正で動かせないため、位置によっては計画に影響します。これまでの治療歴を相談時に伝えてください。
3. 仕事・生活との両立
装置の見た目が気になる方には、透明なマウスピース型矯正装置という選択肢があります。取り外しができる一方で1日20時間以上の装着の自己管理が必要です。特徴の比較はマウスピース矯正とワイヤー矯正の違いをご覧ください。
「今さら」ではなく「これから」のための矯正
歯並びとかみ合わせの改善は、見た目だけでなく、歯みがきのしやすさ(むし歯・歯周病リスクの管理)やかみ合わせの負担の分散という機能面の意味があります。人生の折り返し地点からでも、残りの数十年を自分の歯で過ごすための投資として矯正を選ぶ方が増えているのは自然な流れといえます。まずは現状を知るための相談から始めてみてください。谷町四丁目・天満橋エリアの相談先は矯正歯科ガイドにまとめています。
よくある質問
Q. 50代・60代でも矯正できますか?
A. 歯と歯周組織の状態次第です。年齢そのものより「歯を支える骨と歯ぐきの健康」が判断基準になるため、まず検査を受けて相談してください。
Q. 矯正中だと周囲に気づかれたくないのですが。
A. 透明なマウスピース型装置のほか、歯の裏側に装置を付ける舌側矯正、白いブラケット・ワイヤーなど目立ちにくい選択肢が複数あります。症例との適合と費用のバランスを相談時に確認してください。
仕事と両立するスケジュール感
大人の矯正でネックになりがちなのが通院時間の確保です。装置装着までは相談→精密検査→診断説明と2〜3回の来院が必要で、その後はワイヤー矯正で月1回、マウスピース矯正で1〜3か月に1回が目安になります。1回の診療は30分前後のことが多いため、職場・自宅の動線上にあり、平日夜間や土日に診療する医院を選ぶと無理なく続けられます。谷町四丁目・天満橋エリアの通いやすさの考え方は通勤・通学動線で選ぶ歯科医院の見つけ方にまとめました。
参考情報
- 公益社団法人 日本矯正歯科学会 jos.gr.jp
- 公益社団法人 日本小児歯科学会 jspd.or.jp
- 厚生労働省 健康づくり支援ネット kennet(歯・口腔の健康) kennet.mhlw.go.jp
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。治療の適応・費用は検査・診断に基づき医院ごとに異なります。受診の際は必ず各医院に直接ご確認ください。